緊急事態において、人は痛みを一時的に感じなくなることがあります。
心も同じく。
痛みが麻痺していないか、自己チェックをしていきたい。
痛みという信号
交通事故で大けがをしても、直後は痛みを感じないといいます。
アドレナリンの作用で、一時的に麻痺するからです。
大けがというほどではないのですが、私も近い経験があります。
小学校の頃、ロープでターザンごっこをしていたとき、
目測を誤って勢いのまま柱に顔面をぶつけた……という場面。
びっくりしたのと恥ずかしいのとでまったく痛くなかった覚えがあります。
病院について眉の上を縫って、家に帰ってからようやく痛みが出てきたように
記憶しています。
肉体的な痛みだけではなく、心も同じようなことがあるなと思いました。
自分で自覚がないときに、近しい人が気付いて指摘してくれました。
心の麻痺状態で正しい判断ができなくなる
大けがをして身体の感覚が一時的に麻痺するように、
なにか大きなストレスを感じたたとき、
心は感覚を麻痺させているのだと教えてもらいました。
痛いと思うと耐えられないから、当たり前のこと、普通だと思う。
周りから見たら、大出血をして明らかに大けがなのに、
本人はケガなんてしていない、平気平気と起き上がろうとする。
メンタル面でも、そういうことが起きるのです。
普通どころか、妙にテンションが高くて元気になるまであります。
身体と同じように、自分を守るための本能的な部分もあるのかと思うので、
「痛みが麻痺することがある」と意識しておかないと気付かずケガが悪化
する危険もあります。
悪化すると、もうひとつの感覚麻痺が起きます。
それは「すべて自分が悪い」と思ってしまうことです。
正しい痛みの感覚(判断)を麻痺させているのです。
ありとあらゆることが、自分の責任だと感じて自分を罰してしまう。
ケガをしているかどうかの判断基準
痛みがなくても、本当は大けがをしていることがある。
それがメンタルの場合、どう自己判断するのかが大切です。
私の場合、毎日の生活の中に、楽しいという気持ちが
なくなっていないか、です。
痛みがない=感情を麻痺させる
なので、楽しい嬉しいという感覚も麻痺します。
痛みを感じないようにして平気平気!と明るくしていても、
決して楽しいわけではありません。
どうでもいい、なんでもいい、どっちでもいい。
今まで楽しかったことが楽しめない。面倒くさい。
そうなったら、あるいはそういう予兆があったら、
痛いんじゃないか?と自分に聞きます。
何が痛いのか、を考えます。
あるいは、考えられるように、しっかり休むようにする。
まだうまくできないのですが、こうして書き記して、
自分の取扱説明書として覚えておきたいなと思います。
【編集後記】
監査の一日。
山の中は少し肌寒く、室内では暖房をつけてくれていました。
暑いのやら、寒いのやら、不思議な感覚でした。