短所の皮をかぶった長所は、徹底して磨く

短所を光らせる 長所と短所は表裏一体 仕事と私
暗闇に光る月。短所を光らせるには。

長所と短所は表裏一体。
自分の短所がどういうシチュエーションで光るのか。

短所の2通りの対処

よく、短所を克服するより、長所を伸ばすべし!と言われます。
確かに、限りある人生、マイナスをゼロにすることに時間を使うよりも、
そちらほうが自分も生きやすく、人にもより貢献できると思います。

とはいえ、自分の短所に目が行って、克服しなくてはと思ってしまいます。
いくらアンバランスでも良いといっても、この短所はさすがに少しずつでも
減らしていきたいと思う部分もあります。
しかしダメなところばかり見て、直そうと思うばかりでは少し疲れてしまいます。

短所には、2通りの対処があると思います。
一つは、前段の短所克服という対処。
もう一つは、短所をきらりと光らせること。
短所が長所として生きるシチュエーションを自ら作り出すことです。

短所も使い方次第で、長所になり得る。逆もまた真なり。
ですので、長所がマイナスに作用することもあると心に留め置きつつ、
短所をどこで誰にどのように生かせるか、研究していきたいです。

木を見て森を見ずにいたら、結果森が見えた?

以前、演劇の脚本作りのサポートをしていたときのこと。
2名で話し合っていたのですが、
一人は全体の流れを見て、シーンのつながりや展開の案を出していました。
私は、ピンポイント(1場面や、ひとつのセリフ)にこだわって、そこを深堀して
アイディアを出すことが多かったです。

また、そもそも、この物語で一番伝えたいことについてなにか?を長々と語ったり。
語った挙句、具体的なアイディアが出ていなくて、話し合いの目的を見失ってしまった
と気付き、謝りました。すると、相手は言いました。

「そういう風に脚本を考えたらいいんだ!と思った。
自分は全体を見てどう構成するか、とバランスをとってしまったけれど、
突き詰めて軸を発見したら、拓けることもあるんだと思った」

なるほど。
私は自分のことを「木を見て森を見ず」で、それは短所だと思っていました。
しかし、このシチュエーションでは、
集中して木を見た結果、森を知ることになったのかもしれません。

全てにおいてこの結果につながるわけではありませんが、
全体のバランスをとって整えることが結果への近道ではなく、
ときには近視眼的に一点集中で掘って掘っていくと、ブラジルに、
ではなく核心に近づいていることもあるかもしれません。

短所である全体を俯瞰できないという点も、「的確な場所」をピンポイントで
見ることができれば、有効に働くということかなと思います。
その見るべき1本の木を見つけるのが重要で、まったく見るべきではない木を
見ていたら、ダメですが……

その物事への興味・関心、愛情がないとその”見るべき木”はわからないと思います。
あとは経験。何度も見当違いの木を見てしまう失敗をする中で、この木を見よう
という勘所が働くのかなと思います。

光らせるには、相性と過剰

どうしたら短所を光らせるシチュエーションを作れるのか。
誰と組むか、誰に向かって自分を生かすか、が大切になります。

ペアで物事に取り組むなら、凸と凹、お互い持っていないところを補える相手。
ひとりでの仕事であれば、自分の短所の良い面を求めるお客様。

仕事の話ですが、私は細かく説明しなくてもいいよ、という所でも資料が細かく
なってしまいます。また、確認メールや連絡がきちきちし過ぎてしまいます。
そういう仕事や資料を喜んでくださるお客様とは当然ながら相性が良いです。
反対に、イライラさせてしまうお客様もいます。

はじめは(今でもちょっと)どちらにも対応できるようにならなくてはと思いました。
もちろん、いろんなパターンの対応ができれば一番よいのでしょうが、なかなか
自分の癖や傾向は変えにくいもの。融通が利かないというか。

それならば、自分が心地よい、納得できる、提供したいと思えるサービスを
とことん磨き、それを求めているお客様に届けたいです。
誰にも求められていない自己満足であったら、それは磨いてもしかたないですが。
(ただし、今はいなくても未来にいるかもしれない)

そして、磨くことで、短所の短所たる部分がそぎ落とされていくように思います。
さきほどの資料の例でいうと、本当に細かく説明しなくていい部分が見えてきて、
メリハリをつけて、ここぞという箇所を細かくして、あとはざっくりにできるのでは
ないでしょうか。

筋肉を綺麗につけたかったら、しっかり食べて一度太る(脂肪を付ける)と良いと
聞いたことがあるのですが、似ているかもしれません。
力(筋肉)にするには、一度は過剰すぎる状態にしてから絞る。
短所ですからといって何もせず貧弱なままでは、やはり短所は短所でしかない。

テーマと少しずれてしまったかもしれませんが、
短所と思えることでも、それが
・自分にとっての「得意」「好き」「心地よい」こと
・喜んでくれる人が少しでもいる、あるいは生かせる相棒がいる
そういう場合は、強みになるくらい徹底的に磨いて光らせたい。

これは短所を克服するという辛さとは全く違うもの。
本来長所となるべきものが、中途半端ゆえに短所になっているだけで、
徹底して研究して磨けば、本来の姿として光るはずと思っています。

【編集後記】
登記手続きの添付資料完成。
1件決算の納期が早まる。
今夜は近場のサウナ&温泉へ。

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