回復ではなく進化

回復ではなく進化 元の場所に戻るのではなく 新しい価値観で生きる 生き方
美しい花も、古代から進化をしてきて今の姿がある。

状態が悪くなったり、手痛い失敗をした時。
回復ではなく、進化をしたいと思っています。

もとの状態には戻りたくない

”回復ではなく進化をすること”
この言葉は、私にとって大事な1冊となる本にあった言葉です。
その本はある病気について書かれたものなのですが、
目指すのは症状をなくして「回復」することではなく、
新しい自分に「進化」することです、と著者は書いています。

その一文は、どう生きるかというひとつの考え方の土台となるほど、
私にとって大事なものになっています。
回復ではなく、進化。

回復とは、悪い状態から元の状態に戻る(戻す)こと。
健康にしても、人間関係にしても、経営にしても、
回復という言葉を使うとき、悪くなる前の状態に戻ることを意味します。

私は、それがあまりしっくりこないなと感じます。
元の状態=悪化する原因があった状態 と思うのです。
3歩進んで3歩下がる。
いま来た道を戻って、結局また同じ道を歩く。
そんなイメージなので、元には戻りたくないなあ、と思うわけです。

もちろん、すべての事象において回復を否定しているわけではありません。
元の状態に戻すことが良い場合もあります。
そのうえで、今回は『回復ではなく進化』を推して話を進めます。

横移動も進化

続いて、私の推す「進化」の意味について。
生物や物事が進化する、というとき、環境の変化などに合わせて
長い時間かけて(短期間の進化もあるようですが)、
より優れたものに変化すること、という意味になります。

こう書くと、より高度に、より他より優れたものに変わること、
つまり「より前へ、高みへ」という感じがします。
そればかりだとちょっとしんどいです、私は。

自分の持つ進化のイメージは、他者との生存競争ではありません。
結果的に生き残れた、ということはあるとしても、
優劣を競争する前提での進化をすることを望んではいません。

これはちょっと甘い考えかもしれませんが、
横移動も進化だと私は思います。

ステップアップ(より上のレベルへ)だけではなく、
別の価値観、別の場所、別の目的、
といった水平移動の進化です。

知識や技術、能力といった部分は同じでも、
横に移動したことで、より役に立てる生き方ができる、
より面白い人生になる、より生きやすくなる、
ということがあるように思います。

逆に、横に移動せず(それこそ回復して戻の場所に戻って)、
能力だけいくら高めても、あまりうまくいかないということも。

回復に拘りがちだった自分だからこそ、そう思うのかもしれません。
戻の場所に戻って今度はうまくいくように頑張って頑張って、
さらに悪循環、という実体験があります。

そこで冒頭の「回復ではなく進化」の考え方に出会って、
そうか、戻らなくてもいいんだと思えて目から鱗でした。

まず横移動、そのあと上や前にも移動

理想は、悪い状況になったところから、
回復(元に戻る)ではなく、まず横移動の意味での進化をして、
その新しい自分、新しい場所で、自分を上や前にも進化させていく。
ということかと思います。

「進化」という言葉を調べていると、
様々なものを吸収しながらより良い形へと変化していく、
とも書いてあり、こういう考えがいいなと思いました。
良いも悪いも、酸いも甘いも噛み分けて、
すべて自分の養分として吸収する。
そして、良い形へ変貌していく。
とても人間力があり、逞しい進化だなと。

悪い状態は忘れてなかったことにしたい、という弱気ではなく、
悪い状態を経験した自分だからいける場所に行く、という逞しさ。

そうありたいです。

状態の悪いときは、そうそう前向きにいられないこともあるけれど、
その状態からどっちの方向に進むのかは、常に逞しい「進化」という
形を思い描いていきます。

【編集後記】
書面提出の申告書をチェック。
いまでは少なくなった紙での申告なので、
見落としがないように慎重に。

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