たった一人に届ける、という気持ちで仕事(表現)をしています。
講演のコツは、たった一人に向けて話すこと
「会場の中で、一人、伝えるターゲットを決めて話す」
仕事で全国を講演してまわった経験のある方が言われていた、
講演のコツです。
ターゲットは知っている人でなくても構いません。
壇上の立ち、会場を見渡して一人定めて、その人に向かって話す。
自分の話を、そのたった一人に深く届けるという気持ちで話すそうです。
その一人に思いが伝わり、講演を聞いてよかった、と思ってくれたら大成功。
仮想敵、ならぬ仮想(熱烈)ファン、でしょうか。
そういう風に、一人に向かって話したら、結果多くの人に伝わるそうです。
この話は、自分の生き方や、仕事の仕方、ステージでの表現の基礎になっています。
1対1の力
なぜ、たった一人という気持ちが伝わる力を大きくするのか。
それは、1対1の伝える力だと思います。
不特定多数、ワンオブゼム、ではなく、目の前の一人との対話となると、
より具体的に、より深く掘り下げた話になります。
不特定に届けるだと、誤解がないように考えたり、共通する広い話になったり、
一般的な話になってしまいがちです。
そうではなく、1対1。
「あなた」と「私」の問題として話すと、いい意味で偏った話ができます。
平均ではなく、偏向。
ときとして、いびつで偏っていることの方が、真実に近づくこともあったり。
面白い話というのも、偏った話です。
といっても、講演やステージでは、1対1をイメージするといっても、
実際に話す内容はあくまでも”会場の皆さん”に向けたのものになります。
しかし、気持ちは1対1なので、受け取る側もみんなの中の一人ではなく、
自分に向かって話してくれている、自分ごととして感じることがあるの
ではないかと思います。
会場にたくさん人はいるけれど、受け手が私のことだ、と思える。
だから、結果として多くの人に伝わるのかなと思います。
イメージとしては、
1人対1000人、ではなく、
(1人対1人)×1000。
新しく展開するサービスも1人の顧客を想像する
自分がお客様を開拓していくとき、
市場の大きさとか、時流とか、そういうことではなく、
1人のお客様像を想像してスタートしています。
それが当たるかどうかは、わからないけれど。
少なくとも、自分が「届けたい」と熱量を持てる顔が
見えないと、本気で取り組めないと感じます。
こういう仕事をしていて、
こういうことに困っていて、
こういうことを知りたいと思っていて、
こうなったらいいなという理想を持っていて、
……と一人のプロフィールや現況を思い描きます。
イメージしたお客様が現実にいるのか。
その人にぴったりの商品、サービスを開発できるのか。
その人が欲しいと思うか。
それを解決していく必要はあります。
本当にたった一人だけで終わったら、成り立たないですし。
それでもやはり、
たった一人、具体的に顔や姿を思い浮かべて、
その人のお役に立てる仕事を作っていきたいなと思います。
偏ってもいいので(むしろ偏らないといいサービスではないというくらい)。
【編集後記】
自分に似合うオフィスカジュアルとは?ただいま研究中。
ところで、イマドキはみなさんどこでファッションの情報を
仕入れているのでしょうか。