混乱に時間を捧げて、新たな発見をする

禍を転じて福と為す 自分一人では気付けないこと 混乱が新しい発見につながる 仕事と私
混乱が、新たな収穫になることもあります。たまには。

他人の目でチェックをしてもらうと、自分では気付けなかったミスが見つかることがあります。
逆に、他人の「手」が加わることで、思わぬミス(エラー)が起きることがあります。
しかし、そのエラーから思いもよらない収穫、新しい発見があることもある、というお話。

自分一人だと偏ってしまう

業務のある工程を担うのが自分だけ、ということがあります。
俗人化というほどブラックボックスになっているわけではないのですが、
その工程のソフトの操作を自分だけしかしていないというもの。

それまでずっと、問題なく業務はまわっていました。
分業制の方が責任者がはっきりしていて、リレー方式でつないでいける
から抜けもない、というメリットはあります。

しかし、1人の目と、1人の手だけでずっと同じ工程を受け持っていると、
偏りが出てくるなと思います。
仕事でミスが出るわけではありません。
むしろ、勝手知ったる人がするのでミスはあまり起きないものです。

ミスがない代わりに、本当はもっと効率的になることや、有効な方法に
気付かない、ということもあります。
「この工程はこういうやり方」と固定化されてしまい、それ以上良い
やり方を探していこうとならないのです。

みんなで共有した場合起きるトラブル

自分が専属になっていた工程を、複数人ができるように変えました。
小さな変化ですが、さっそくそれまで起きなかったエラーが出ました。
はじめは、原因がまったくわかりませんでした。
ソフトの操作を伝えて、みんな同じように操作しているようなのに、
それまでは出なかったエラーが出る。

私はソフトの操作を、感覚的にやってしまうところがあります。
マニュアルをじっくり読み込んだり、仕組みを理解してから使うという
ことをしていません。
最低限、ここは抑えておかないと危険(データが破損するとか)という
ところは確認して、あとは手を動かしながら、あちこちいじってみて
感覚的に覚えていきます。

これの悪いところは、人にうまく説明できないということ。

今回のエラーも、原因を追求するための系統立てた思考がありませんでした。
だから、うーんとうなりながら、ひとつひとつ、原因となっている可能性の
あるところをチェックしていきました。

時間がかかりましたが、自分が深く考えずに入力していた部分に、原因が
ありました。他の方が入力していた枠がひとつズレていて、それがエラーの
元でした。さらに、それまで使っていなかった機能の発見もありました。
(エラーとは直接関係のない部分ですが、副産物的に発見)

そういった発見があって、原因を探る時間も結果的に収穫になったなと思います。

始めから自分が理解して使っていたら、正しい操作の説明ができて、エラー
そのものがでなかったという説もありますが……

混乱に時間を捧げて得る収穫もある

毎日エラーが出て業務が止まり、それを「発見!」と喜ぶことはできません。

しかし、偏りや思考の固定化を修正するために、時々複数の人に入ってもらい
混乱を取り入れるのが必要だなと感じます。
特に、私のように1人マイペースで進めたい人は。

混乱を注入するタイミングや量を間違えると、本当のミスにつながるし、
ストレスになるので、塩梅は慎重にならなくてはいけません。

自分一人であっても、同じような「良い混乱効果」が出る仕組みを
考えると良いかもしれません。一人二役のように。
ルーチンワークでも、やり方が自分の中で確立していることでも、
別の視点で見直してみる。
経験を一時的にリセットして、取り組んでみる。
感覚ではなく、ロジカルに攻めてみる。
わかっているつもりでも、マニュアルを読んでみる。
初歩の部分をもう一度おさらいする。
など。

他人の力を借りるにしても、一人二役でやってみるにしても、
混乱を経て発見に至るためには時間の余裕は必要です。
余裕がなかったら、収穫のある混乱よりも、
つつがなく業務が完了する方を選んでしまいます。

たまには、時間を捧げて新しい実を収穫する。
そのためには、常にいっぱいいっぱいではなく、時間と気持ちの余裕を
持てる時期を作っていきたいです。

 

【編集後記】
自転車で走るのが気持ちよい季節。
ここ数日は、気温もちょうどよくさわやかです。
もう少ししたら炎天下できつくなるので(仕事で乗るには)、
この自転車日和を味わっておきます。

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