日曜日に、大阪へ日帰り観劇の旅へ行ってきました。
同志の存在
日帰りで大阪に行き観劇。生の舞台は久しぶりです。
『№9』という作品を見てきました。
ベートーヴェンの激情的で情の深い魅力に引き込まれ、
セリフにある通り音楽の持つ力(前半ラストのオペラのくだりに感動!)、
場面転換の演出、グランドピアノ2台による生演奏など、
観てよかったと心動く瞬間がたくさんありました。
ベートーヴェンという音楽家を支えた、2人の同志の女性が心に残ります。
ナネッテとマリアです。
天賦の才があるベートーヴェン。
その才に否応なく惹かれる、ピアノ職人ナネッテと、
”代理人”として二人三脚で生きるマリア。
その二人との関係に感動して、ベートーヴェンについての
史実や物語をもっと知りたいなと思いました。
ベートーヴェンほどのとてつもない才のあるなしにかかわらず、
人生に同志がいることがどれだけ救われるかを感じました。
才能、志、生きる方向、価値観。
なにに共感し、ほれ込むかはそれぞれ違いますが、
同志というのは、ときに人生を並走し、鼓舞し、助け助けられ、
エネルギー源となり、ピンチを救います。
私の同志
自分のこれまでの人生を振り返っても、そういう人の顔が浮かびます。
同志は、現実の(生身の)人だけではないかも。
映画や、小説の中にも、見つけられます。
私は、10代、20代のころは、
映画にどっぷりはまり(映画であればなんでもいいと片っ端からみていました)、
一人黙々と自部屋で小説を読み、その中に友達や同志を見つけていたなと。
それは現実逃避ともいいますが‥‥…
少なくとも逃避できる先があって、そこで同志を見つけられることで
救われていたのは事実です。
いまは、現実世界にも同志と自分が思える人がいます。
出会ったときは反発していた人もいる(向こうもなんて奴だと思った、と)。
近くにいながらあまり関わりがなかったけれど、気づけばその人を尊敬し、
生き方に惚れて大切な存在になった人もいる。
長くともに歩む人もいれば、岐路が分かれる人もいる。
でも、そういう出会いがなければ、大げさではなく自分はいま生きて
いなかったなと思います。
書と旅と映画
それにしても、旅は久しぶりでした。
道中の移動も含めて、頭も心も潤い、活性化しました。
日常サイクルではなく過ごす日を作るのは大事だなと思いました。
良い意味で、現実逃避を積極的にするというか。
小説や旅や映画の中に、いくつもの現実(自分の心を遊ばせる世界)を持つというか。
最近、実務書やエッセイを読むことはあっても、小説から少し離れていたので、
また本や映画や旅を定期的に自分の生活に組み込んでいきます。
観劇の前の昼食。
たまたま劇場近くで見つけたパンケーキ屋さん。
メニューの説明通り、背徳の味!
想像以上のボリュームで、満腹大満足でした。
【編集後記】
たまたま日程が続いたのですが、観劇の翌日から1泊2日で、
神戸へ行きました!
岡山から近いのですが、神戸に行ったのは初めてでした。