簿記を勉強していた時、何が楽しかったって、自己流の解説を思い付いたとき。
オリジナルの図解をノートに書いて、自分で(これはわかりやすい、すごい!)
と自画自賛していました。先生と生徒の、一人二役の遊びのように。
一人遊び、一人勉強
英語がうまくなりたいなら、英語の先生になること。
誰かに教えることが一番の勉強方法、と言われますよね。
反対に言うと、他の人にわかりやすく説明できないということは、
まだ理解できていないということ。
私のこれまでの勉強法も、「教える」ことがベースにあります。
といっても、教える相手は他人ではなく、自分。
自分で自分に解説をする。それを、受験生時代にしていました。
私は子どもの頃から一人遊び(一人二役のおままごととか、人形遊びとか)
が好きでした。勉強も、その延長なのか『自分の世界』に没入して一人で
遊べるところがあります。
仲間と教え合うのは得意ではなくて、自分で納得いく解き方を見つけること
に喜びを見出していました。効率悪いなと思うこともしばしばですが。
特に簿記の1級の勉強は一人遊びの要素が強く、自分で自分に教えるという
ことを常にしていました。
もちろん、テキストや参考書は使います。
そこには、問題を解く際の線表や箱図の書き方が示されていました。
しかし、その解説だけではわからない、納得いかない、解けない。
というとき(しばしばあります)、その基本の考え方を自分なりに咀嚼して、
解法を見つけていくことに喜びを見出していました。
ノートに書いたがオリジナル図解に、自己満足していたものです。
自分がわかればいいのだから、多少こじつけの理屈でもOKでした。
いつの間にか一人遊びを忘れていた
仕事をするようになって、一人遊びを忘れていたなと思います。
税理士という職業になってからというもの、妙にかしこまって
”きちんと理解しなくては”
”正しく伝えなければ”
”間違えられない”
という固い頭になってしまっています。
もちろん、税法や規定を無視して勝手な理屈をつけてはいけませんが、
自分なりの咀嚼、わかりやすさ、納得感、が置き去りになっているなと感じます。
自分で自分に解説して、納得させて、そういうことか!と膝を打ったあの感覚。
それを、お客様に提供していくことが、ひとつの強みになるはず。
一人遊びを、他者へのサービスへ進化させる
とはいえ、自分が好きな一人遊びを、そのまま他者へは出せないです。
自分がわかればそれでいい、という少々乱暴な解説も多いため、
かえって相手を混乱させてしまうこともありそう。
いや、それでも自分なりの納得の上に提供できていたら、まだ見込みはある。
自分が咀嚼しきれていないと、専門用語を並べ立てたり、どこかで誰かが書いて
いた解説を借りてそのまま差し出すしかなかったり……
それって、自分も仕事をしていてつまらないものです。
やっぱり、原点に帰って、お勉強ではなく、一人遊びをしないと。
そしてどこかの時点で、腹をくくって、”私の遊び方”(=私の考え方)を
プレゼンしなくては。
新しい一人遊び。セミナー開催シミュレーション。
自分が登壇する動画を撮り、誰に見せるでもなく自分で鑑賞してみようか。
さて、誰もついてこれない独りよがりの世界になるか。
人と共有できる世界になっているか。
まずは、第1回の開催に向けて、テーマを考えよう。
【編集後記】
事務所近くのヤエベニシダレの木に一輪、花が咲いたのを見つけました。。
雨が続きまだ肌寒い日が続く中、先陣をきって開花したその一輪がいとおしい。