種籾の播種をしました。
うるち米、もち米、紫黒米の3種をまきました。
約千枚のトレーがずらり
午前9時半スタート。
昼食を交代でとりながら、午後3時過ぎに終了。
グラウンド一面に、トレーが並びました。
播種をした後のトレーは、水糸を張ったラインに沿って並べられ、
トレーの周りをしっかりと土で塗り固めます(空気が入らないように、カビ防止!)。
そして消毒をして、不織布、ミラシートという順で覆っていきます(強い太陽光から守る!)。
我が家では稲の苗は購入せず、このように育苗するところからはじめます。
ここ数年は、播種の時期と仕事の繁忙期が重なってなかなか参加できなかったのですが、
ことしはしっかりと播種の一日を過ごすことができいました。
1枚目からカウントしながら千枚超まで、一日がかりのイベントとなりました。
私は播種機から運ばれてきたトレーを受け取り、並べる人に渡すというポジションにいました。
なるべく動かさないように平衡を保ちつつ、手早く。
ひたすら小走りで運び続けていました。
なにかの工場アニメの登場キャラクターになったかのような気分です。
しかし、なかなかにハード。
フルマラソンが5時間半走り続けとしたら、
実は播種のトレー運びも近しいものがあるかも。
なんて思ったり。
播種機からトレーを並べるグラウンドへ。
各ポジション、それぞれに難しさや楽しさがあります。
播種機についた人は、種籾や覆土の量は適切か、目を光らせます。
土で固める部隊、通称左官屋さんは、グラウンドの真砂土に水を混ぜながら、
適度な硬さに土を練り、まさにモルタルを塗るようにトレーのふちを固めます。
消毒メンバーのエンジン噴霧器の音は止まることなく続きます。
不織布&ミラシート舞台は、消毒が追わった列から順次しっかり覆っていきます。
そして午後3時。グラウンド一面に、次の1年分の主食となるお米へと成長する、
育苗トレーがならびました。
無力、微力
さきほど、フルマラソンに例えましたが、
農業はフルマラソンよりもハードです。
同じように身体を動かすのでも、スポーツとは違う消費だなと感じます。
自分の感覚では、走るというのは、究極のところマイペース、自分の世界で走れます。
もちろん、フルマラソン大会はいろいろな人の助け、力があってこそ走れるのですが、
それはそれとして、走るという行為だけ見ると、自己完結できるとことがあります。
しかし、畑や田んぼは自己完結ではできないです。
身体を使いながら、周りの人と作物へ向ける意識(気持ち、心)のエネルギーがいります。
自分の世界に入っていたら、だめだなとつくづく思います。
私は、わりと自分ひとりの世界に没入しやすい(したくなってしまう)タイプです。
そういう意味で、美味しい野菜、コメを作る力について無力、微力な自分です。
だからこそ、そのドアをぐいっと開ける機会を持つことが必要だなと最近思うのです。
税理士の仕事も、数字と自分の世界に没入してしまうことも多いのですが、
求められるのはその没入力だけではなく、むしろ人と向き合う力だな思います。
続いて代掻きの準備
日曜日には、担当する田んぼの排水止めをしました。
もうすぐ水をためて代掻きに入るので、田んぼの排水溝を土嚢や板で止めてきました。
これもまた田んぼによって場所も違うし、うまく止まらないところもあるし、
水漏れしやすいという難しい田んぼもあります。
毎年その田んぼを担当している子から、水路のことや水を引いている場所、
隣接する田んぼの持ち主のことなどを教えてもらいました。
なるほど。そうなんだ。
うなずきながら聞いていたものの、理解が怪しいところもあります。
”わかったふり”は危険なので、恥をかく覚悟で、初歩的なことも確認をして
これからの作業をしていきます。
【編集後記】

夏を前にして、やっとスタットレスから夏タイヤに替えました。
まだ履き替えていない3人が寄って、お互いのタイヤ交換を手伝い合いました。
1人がコンパクトなエアコンプレッサーを持っていて、空気もしっかりと入れました。